「下妻物語」「This is it」「All That Jazz」

2004 “下妻物語”

画像1

田園風景が広がる美しい茨城県下妻市。青空の下フリフリのロリータ・ファッションで闊歩する少女・桃子(深田恭子)の生きがいはお洋服。ロリータ一直線で他人を必要としない桃子の前に、真っピンクの改造原付きに乗った地元のヤンキー少女(土屋アンナ)が現れる。

ぜんぜん知らないけど深キョンとアンナちゃんのGLかな?と思って観たら、深キョンとアンナちゃんのGLだった~。とてもよかった。翔んで埼玉みたいだった。ギャグだと思ってなかったのでびっくりしました。
スタッフロールで、めっちゃイチャイチャして照れるアンナちゃんにキスを迫りまくる深キョンも含めて本編です。

ていうかよい映画だったのでふつうにたくさん泣きました。
「幸せを勝ち取ることは、不幸に耐えることより勇気がいるの」
のセリフを聞けただけでも、この映画を観れて、ほんとうによかったです。

樹木希林さんが出てくる映画ちゃんとみたの初めてなんですけど、なんでか樹木さんのさらっとしたセリフで泣いてしまったので、別の樹木さんが出ている映画も観た~いっておもいました。ご存命のうちにそう思いたかったな……。

アスペルガーって、あんまりカテゴリー名として(今の時代で)公の場で使うの好きじゃないんですけど、深キョンの演じてる子はアスペルガーっぽいよね。そこも含めてとてもかわいい映画だった。
話は映画から変わるけど、でも、今の時代をちょっとずつ変えていくためにも、公で使ってもいいのかもしれないな~って書いてておもった。どんな人類も普遍の延長とそのあいだに散在してるということを、誰にもわかりやすく、わざわざ言ったほうがいいときもあるのかもしれない……。わたしは言葉の力をかなり恐れているのであんまり口に出したくないけど……。

『告白』の監督さんなのか……ほかの中島哲也さんの映画もぜひ観よう。

2014 WOOD JOB!

伊藤英明と上三津鉄道がかっこよかったな~。
集団の絆(今作の場合は村社会)みたいなのがしんどいのと、男女間の恋愛ものがあんまり理解できないのでぜんぜん言えることがなくて申し訳ない……。
腐女子の意見としてはヤンキーと自衛隊のコンビは萌える、ということでした。

2009 THIS IS IT

画像2

2009年6月に急逝したマイケル・ジャクソンによって、死の数日前まで行われていたコンサート・リハーサルを収録したドキュメンタリー。何百時間にも及ぶリハーサルを一本の映画にまとめあげたのは、『ハイスクール・ミュージカル/ザ・ムービー』の監督兼振付師で、予定されていたロンドン公演のクリエーティブ・パートナーでもあったケニー・オルテガ。コンサートを創り上げる過程では、偉大なスターであり才能あふれるアーティストでもありながらなおも進化を続けたマイケル・ジャクソンの素顔が垣間見える。

これを観て、簡単なニュースといくつかのアルバムでしかマイケルさんのことを知らなかったこと、ものすごく後悔しました……ぜひライブを観に行きたかった……でもこういうドキュメンタリーが残っていたことでわたしはとても救われた気もちになりました。
演出家もミュージシャンもダンサーもマイケルさんも、みんなの熱意が観れてうれしかったです。このツアーが実行されていれば……という気もちはものすごく残るけど……。こんなふうにこんなひとが死んじゃうことがあるんだ……神なんていない……という気もちです。

わたしのマイケルさんとの思い出はスペースチャンネル5っていうゲームです。
マイケルさんが一緒に踊ってくれるたのしいダンスゲームだよ。またいろんな気もちでこのゲームを遊べそうです。

1979 “All That Jazz”

画像3

ブロードウェイの振付師で演出家のB・フォッシー監督の自伝的作品。酒やタバコに鎮痛剤で体調不良を無理やり捩じ伏せ、新作ミュージカルの稽古や映画の編集作業に飛び回る演出家ギデオン。しかし次第に体は蝕まれ、ついには病の床に伏してしまう。夢うつつの中、彼は幻想の世界で自らを回想し、夢の中で思い描いていた一大イベントの幕を切って落とすのだった…。ショー・ビジネス界の裏側をひとりの男の姿を通し、幻想的な描写を効果的に使って描いた異色ミュージカル。

男女間の性のみのコミュニケーションが苦手なので、ジョーの性的奔放さが描かれる開始30分くらいはしんどかったんですけど、出てくるジョーの子どもが可愛くて続きを観れました。

ダンスシーンがほんとうによかった。
人生に関する感想をぜんぶダンス(っていうかショー)で構成するひとなんだな~っておもいました。

セックスを強く意識させるダンスもあるけど、いやらしさがなくて、純粋な欲動と刹那的なintimate(親密さみたい意味)……みたいな感じだったので、たぶんそういうふうに仲間と身体的コミュニケーションをとるひとなんだろうな~とおもった。
そういうダンスもあれば、家族愛を意識させるダンスもあって、ジャズダンスのいろんな幅を観れてすごくよかったです。THIS IS ITという2009年のダンスシーンを観たあとの1979年のダンスだったので余計に沁みました。

メインストーリーは奔放ながらもショービズの世界に生きるおじいちゃんの人生の終劇……という感じ。最初は苦手だった奔放さも、なんかそういうことだけじゃないんだろうな、さみしさを嫌うひとなんだな、というのが、形のうえだけじゃなくて理解できてくる感じだった。
わたしはキスシーンとかも苦手なんですけど、最後のほうのキスシーンはすごく胸にきました。最後まで観てよかったです。