わくわくマタニティライフ

そんなわけで妊婦生活を送っています。今回の投稿はほとんど愚痴…とおもったけど、別にいつの投稿もネガティブか…。

妊婦生活、個人差が大きいらしいんですけど、わたしの場合「赤子を育てるための袋になる期間」っていうのが率直な感想です。あらたないのちを産み出すため、おのれの生活、そして人間性を捨てろ。袋には袋なりに考えることもある。
仕事休みたくないし、仕事辞めたくないし、安定期入るまでよそに妊娠の報告もしたくなかったんですけど、ことごとくそんなこと言ってる場合じゃないことになりました。できるわけがないッ!(ジョニィ)
あそびのない、こころの奥底からの「痛い」「きもちわるい」「しんどい」「もう無理」のどれかをずっと言ってる。それも袋。

日々めまぐるしく変化する体調で周囲に助けを求めても「赤ちゃんを待つあいだ、女性だけに味わえる素敵な時間⭐️」とか「もうすぐ赤ちゃんに会えると思って我慢しましょう! 考えてもしょうがないのでゆったりマイペースに過ごしてみては🎶」とかいう毒にも薬にもならねえキラキラした返答しかかえさない相手を手近なもので殴りつけそうになる殺意、そんな気力を持つことも難しいほど次つぎ手を変え品を変え襲いくる不調、つわりやマイナートラブルに個人差がありすぎたり、いろんな理解への諦めから誰にどう相談しても泣き言を言っても無風…今まで何度も味わってきた間違いのない孤独感をふたたび強く自覚する、だから今後赤子が出てきても、ぜったいに自分はひとりだということを忘れちゃいけない(だんなさんはいます)…赤子でさえもいずれはそういう世界で生きていくのだ…という覚悟を抱くための儀式…。いえ、特に看護師さん保健師さんにはお世話になっているという感謝はあるんですけど…いざというときは頼れるかな? 誰かにわかってもらえるかな? みたいな甘えがあるとまずやっていけないという点では人生はずっと孤独…という気もちです。今のところ、良いところっていうのはその覚悟です。

鬱のときよりはだいじょうぶ。あれはいつ死ぬかわからないしいいこともないから…。ただなにせ期間が長いからメンタルにくるのは間違いない。日々ごまかしごまかし発散しながら過ごすしかない!

妊娠後期の今、
 ・逆流性食道炎(一度症状が出はじめると食後10時間くらい経たないと横になれない)
 ・恥骨結合痛(わずかでも脚を上げることができない、無理に上げると激痛)
 ・坐骨神経痛(座り姿勢、寝姿勢で同じ姿勢になっていると激痛)
 ・よだれつわり(唾液過多のため常に気もちがわるい、嚥下の際に空気も飲んでしまってげっぷが出まくるのでさらに気もちがわるい)
 ・貧血、呼吸困難(赤子の成長にともなう)
 ・なんかわからんけど排便起きそうなときの激痛
っていう状態で、寝てても起きててもだめで、ギリギリ室内は歩ける(激痛)ものの、ほとんど座ってもいられないので絵や字を書いたりは基本できないし(たまにやってしまってそのあと激痛に苛まれる)、寝転がりながらの作業もよだれつわりが気になって集中できないし、寝返りをうって姿勢を変えないとならないので集中しすぎるゲームも不安だし、ねこのおねだりに応えようとして動くと激痛…でもおねだりは止まらない…という感じですが、とりあえず産めば…産んでしばらくすれば治るのだろうかな…という希望もあるので、たぶんそれで鬱よりはつらくない。この状態であと○ヶ月…?!みたいな絶望はまあ大いにあるんですけど…。

なんかつわりもそうなんですけど、妊娠中は投薬が基本できないこともあって、マイナートラブルへの対処法が「我慢」しかないんですよね。人類史こんなに長いのに? みんながまんしてきたの? お母さんになるんだからとかいう理由で? と思うとまじで女性に感謝する信仰に走りそう。女性性を軽視する発言をしながら性暴力をはたらくおっさんの会陰(きんたま)を切開して回る通り魔になりそう。結婚することによって自分を大切にしなきゃという意識がかけらも生まれていなかったらそういう人生を送っていたのですが、幸運にも闇堕ちしないでいます。母親になるために会陰を切開されないといけないんなら、犯罪者の会陰はもっと気軽に切開していこうよ…。
ところでつわりってあんまり研究されてないらしくて、ぜひ…ぜひがんばってほしいな…という気もちです。うっかり大金を手に入れたら日本の教育と研究者を支援したい、はやくうっかり大金を手に入れなきゃ…。

同人女っていうかへんな製作者特有の症状としては、創作に関わることをすると、時間感覚などが狂って飯を食わない、寝ないまま数日が経過したり、メンタルがおかしくなったりするので、読書や作業、空想、すこしでも感動したり思索しそうになることすべて、なるべく創作に関わる刺激を避けて静かに暮らしています。そうなると、これがまたぜんぜんやることがない。そういう虚無でありつつ、なんでこんな目に遭ってるんだっけ?とか、子どもが産まれるとどうなるのか?とか、なんか考えることはまあまああるので…別にたのしくはないけどがんばってる感はあります。

ほかにも、入院してから「ふつうの飯ってこんな感じなのか」と思って、栄養バランスとか考えてごはん作ったり食べたりしてみたけど、「ちゃんと食べなきゃ」という意識が肥大し、作るのも食べるのもしんどくなって病んだので途中でやめました。やっぱりひとにはできることとできないことがあるよ。わたしには人的活動がほぼできない。

もう完全に愚痴だが、役所とか病院とかで(つわりのいちばんしんどい時期に)死ぬほど教材や書類を渡されるけど、そういう教材の内容がそこかしこ重複していてほんとうに必要な情報の1冊にまとまっていないこと、何度住所と名前を書かされるねんカルテなど共有された方がいい情報はデータ化しろという書類の手作業に…社会……となり、普段避けてる社会に無理やりにでも触れ、いろいろ考えるはめになってよいです。冷静に説明する癖がよくないのでしょうが、医者に行くたびに言いたくないプライベートな状態をがんばって報告しているのに、歩けないほどつらい状態であるということが車椅子に乗って登場するまでまったく通じていなかったし、パニック障害で倒れるまでしんどさが通じていない、いまだによだれが出ていてきもちわることはたぶん認識もされていない…。昔からなんか伝わらないので、一刻も早く社会性を捨て、つらくなった瞬間にサッ!とキチゲ解放し、暴れ、のたうちまわれる性格になりたいよ…ひとりだとできるんだけど…。
子どもが出てくるともっと呆れ、苦悩し、いらいらするんだろうな……。PTAって、おちんぎんが出ないのに学校の作業するの? それぞれ父母が持ち時間もモチベーションも異なるなかで? なんで?
あとほかの妊婦さんと話す機会があって、「つわりとかで、自分の身体が思い通りにならなくてびっくりした」っておっしゃってて、しばらく意味がわからなかったんですけど、(ふつうのひと(?)は、寝ようと思って布団に入り眠たいのに8時間経っても入眠できないとか、急にフラッシュバックが始まって泣き叫んで大暴れしながら死にたくなるとか、外で過呼吸になって倒れたりそれが怖くて外出できないとか、そういう、自分の意思で自分の行動がままならないっていう状態に…頻繁になったりしないっていうことかな…)と思い当たってなんかショックでした。

そんなマタニティライフ。出産予定日は11月中旬です。
何があるかわからないので無事に産まれるまであんまりよろこばないようにしている。出産直前なにごともなかったのに一日で急変した、などの記事をみるたびになるべく無であろうと意識しています。実際になにかあったら無にはなれないが。自分も、今まで無事(?)に生きてきてほんとにすごいな。もともと子どもがしんどいめに遭うニュースが苦手だったけど、ほんとにいやになったし、おかあさんと子どもがにこにこ散歩しているところを見かけると泣くようになりました。しんどい。


以下、マイナートラブル対処法を備忘録的に残しておきます。個人差…というか個人でも、一人目や二人目など妊娠ごとに違うらしいので、何の役に立つかわからないけど…そんなこと言ってたらわたしの人生で行うことすべて、別に役立てるためにやってるわけでもない…すべて死ぬまでの時間つぶし…。

まず具体的な対処法がなかったもの(我慢するしかないもの)。

・つわり(悪心)
 →食べられるもの、飲めるもの、楽な姿勢を毎日探し、なんとか時間を過ごすしかない。ビタミンB6で効果があるという話も聞きましたが、わたしは効果がなかった。
 わたしの場合は吐きづわりなのか食いづわりなのかはっきりしませんでした。なんとなく食べてたほうが気もちわるくない…気もする…そして吐くまではギリギリいかないけど、自分の歩行やスマホのスクロールですら酔うため、歩くことも動画を見ることもできず、ほんとに暗い部屋で横たわり宙を見ているしかない…という状態だった。
 毎日毎日まいにちまいにち食べられる/飲めるものが変わってしまうけど、唯一ずっと食べられたのはりんごでした。セブンイレブンのカットりんごがあって助かった。一か月ほど毎日りんご食べたりしていたけどずっとおいしかった、農家の方、ありがとう。

・においづわり
 →なるべく変化のないところに寝床をかまえてじっとしているしかない。
 マスクの繊維のにおいもだめ、無添加石鹸もだめ、大丈夫なにおいなど存在しない。部屋を移動したら、なにかにおいの変化があるのでは?と思うと、寝室からの移動が恐怖になる。

・よだれつわり
 →最初はもうたぷたぷ出て一日中しゃべれず、5か月目くらいからは量が減りながらずっと続きました。
 歯磨きやマウスウォッシュ、よだれ吸引器でしのいだり、(後期、よだれ量が減ってきたら)炭酸水で気持ち悪さを紛らわせたり。食べてるあいだは気にならないため、無駄に食べ過ぎてしまって非常なストレスになるということもつらい。磨きすぎると歯が削れるのでは…とか考えてる場合じゃない、とにかくほんのわずかでも気持ち悪くなく過ごすことが重要なのだ…とずっと歯磨きしていた。よだれの多い時期は、よだれ吸引先のペットボトルに唾液が溜まるのが生理的に無理すぎて、ずっとティッシュを使っていました。
 意味もわからないし他人の理解も得づらい、地味に気が狂いそうになるもう二度と経験したくない症状No. 1。

・胎動にびっくりする、痛い、ツーンとする頻尿
 →赤子に苦情を申し立てるなどして気を紛らわせる。すごく気軽に尿も漏れるし、尿漏れパッドを買おう!

・呼吸困難、息切れ、とにかくなぜかしんどい
 →あんまり動かないようにするしかない。わたしは途中からもう料理や食器洗いなど、すべての家事をあきらめました。一度息が上がると、座ってるだけでも死にそうなのでとにかく転がる。鉄分サプリは多少効果がある〜ような気もする〜ような気もする…。過呼吸でパニック発作も出そうになったりけっこう困る、というか、たぶんパニック発作がなくても「こんなに妊娠ってしんどいのか?!」ってびっくりする。びっくりしている。性教育の授業で、妊娠時の内臓の状態をちゃんと教科書に載せてください。

こんなふうになったらそりゃ尿も漏れるし、胃からも逆流するし、心臓や肺もしんどいわよね…。
画像 (C)Pearson Education Inc.

・恥骨結合痛、坐骨神経痛
 →いちおうヨガ、ストレッチ、歩行時の骨盤ベルト、腰回りをあたためることで、気晴らし程度の効果がありました。鎮痛剤、カロナールなら飲めるものの、わたしはほとんど効果を感じなかった。恥骨結合痛は結局安静にするのがいちばん効果がありました(1日中動かないと貯蓄エネルギーで20分くらいは歩けるかな…ぐらいの…)。しかしまったく動かないと腰痛になるので、体操をしたほうがいい。
 ほとんど歩けなくなったのは24週くらいだったと思いますが、それからは自治体から車椅子をレンタルしました。家の中はがんばるしかない。動くたびにめちゃくちゃ叫ぶと、叫ぶことによって激痛を紛らわせ、なんとかトイレまで行くことがでたり、寝返りを打てたりする。
 すべての家事をやめ、一日中をトドのように過ごす(+ストレッチ)ことで、生きてるだけで激痛、みたいな状況からは回復しました。でもちょっと座って作業に集中してしまったりするとすぐ動けなくなる。

血骨結合離開、産後や臨月になることはままあるみたいなんですけど、すごく早い時期から激痛になってしまったのでほんとうに困りました。それでもよだれづわりのほうが地味にしんどくて個人的には苦痛…。

・感染症予防のため、生ものを食べられない
 →お寿司、おさしみ、ナチュラルチーズ、生ハム、ローストビーフ、ステーキ、スモークサーモンなどがだいすき~!なわたしにとっては地獄でした。特にお寿司は落ち込んでいるときに必ず食べているものだったので、つらいときに限って食べられないのはつらすぎます。食にたのしみがない……。
 妊娠中は免疫がさがる……なんで……? 妊娠中は気持ち悪くて動けなくなる(ひとによってはまじで亡くなってしまう)……なんで……? 生命体としての理屈がわからない…ずっと(なんで…?)という感じですが、がまんするしかないんだとよ……妊娠してからたまに「ころすぞ…」とつぶやくようになってしまいました。子が出るまえには直したいです。


次に医学的、あるいは個人での対処がある程度のぞめたもの。

・子宮筋腫変性
 →入院して、鎮痛剤と抗生物質を点滴してもらいました。カロナール程度ではまったく効果がない痛みには点滴が効き、なんかたぶん安静にしていることと抗生物質で変性がよくなったのか、1週間くらいで歩けるようになったので助かりました。病院のベッドは自力で起き上がらなくても電動リクライニングがあるので、それがとても便利だった。コロナもあって人に会えなくなること、自分のペースで生活できないこと、毎日毎時他人が介入してくる不安があること、お金がかかることがネック。

・逆流性食道炎
 →ガスター、あるいはネキシウムなどの制酸剤が処方されました。ただしわたしの場合は自分でいろいろ調べたうえで「処方してください」と伝えないともらえなかった(最初は我慢コースだった)ので、自分から言ったほうがいいのかも…知らんけどほんとうに産科の担当医から何も教えてもらえなかったのでここに書いてあることはぜんぶ自分で調べた。あと別の、もっと話しやすい内科や皮膚科にかかったり。
 10時間程度ちょっとでも横になることができない、寝れない、ほかでは感じられないたぐいの痛み、食べられるものがない、げっぷが止まらない、という感じで、一度発症するとつわりと同じくらいしんどかった。ただし制酸剤があるという点で、薬が飲める限りは恐怖ではない。

・偏頭痛
 →妊娠中は治る…っていうひともいるらしいんですけど、わたしはだめだった…混合型頭痛だからかも…。とりあえずカロナールもあるし、首や肩をあたためたり、ヘッドマッサージャーもだいぶ効果がありました。
 ちょうど梅雨とか台風時期で気圧が不安定だったせいか、つわりでは吐かなかったけど偏頭痛では何度か吐いた。一度偏頭痛になってしまったら、もう諦めて一刻も早く吐くに限る。

・肌
 →妊娠中は肌の調子がいい!というひともいるらしいんですけど、わたしはおでことかフェイスラインにしつこい吹き出物(コメド)ができまくってたいへんだった。ニキビ薬は効かなかったけど、アポスティーなどコメド用の塗り薬が効きました。しれっと抗炎症剤としてイブプロフェン入ってたりするものがあるのでご注意ください…。
 妊娠掻痒っていう、妊娠時にやたら痒くなる症状もあるらしいんですけど、それはなかった。なかったのだが、平時からたまにストレスだかなんだかで全身が痒くて発狂寸前になることがあり、妊娠中もありましたが、お医者で痒み止めを処方してもらえました。普段使ってる痒み止め(エフカイEX液)もまあ使っていいよと言われた。

・便秘
 →これは気がるに酸化マグネシウムを処方してもらえる。にがりも飲んで大丈夫だよ〜っててきとうなWebには書いてありますが、論文とかちゃんと調べてないのでよくわからん。でもわたしは飲んでました


がまんがまんの日々で本当に病む一方ですが、つわり体験まんがを読んだり、ぐち記事を読んで共感できるときだけが救いです。わたしのこのどうでもいいブログも、まんがいち誰かの助けになったらいいな…。